『ひきだしにテラリウム』タイトル一覧
年始に書いた『ひきだしにテラリウム』第11回「未来面接」についての記事に google検索「ひきだしにテラリウム」から見に来る人が多いみたいなのだが、あの記事は『ひきだしに〜』とも九井作品ともほぼ関係ない話なので(いや、僕のなかでは密接に関連しているんですよ)、『ひきだしに〜』の情報を求めて来る人には無意味だろう。なので『ひきだしに〜』の各話タイトルリストを作った。マトグロッソでの掲載は期間限定で、掲載分以前の話についてはタイトルすら載っていないので、最近『ひきだしに〜』を知り、前にどんな話があったのかタイトルだけでも知りたいという人には意味がある、かな。
あらためて説明すると、『ひきだしにテラリウム』はマトグロッソで連載されているショートショート漫画。マトグロッソはイーストプレスが編集・運営をしているウェブ文芸誌で、そのいちばんの特徴は、 Amazon.co.jp 内の特定のページに貼られたリンクからしか閲覧することができない、ということだろう。その他のページからのリンク(たとえばこの段落の一文めの「マトグロッソ」のリンク)やアドレス手入力で matogrosso.jp を見ようとしても、 Amazon.co.jp のページへリダイレクトされてしまう。
マトグロッソ自体は週刊のウェブジンだけど、『ひきだしに〜』は二週間に一度の更新。一回の更新で1ページから7ページぐらいの漫画が掲載され、1話もしくは2話完結。内容は、現代の日本でただ会話をしている話から星間旅行が題材の SF まで、回ごと様々だけど、どの話にも根底にあるのはいわば「あるあるネタ」的感性だと言える。
以前、九井さんのブログで『ひきだしに〜』の単行本は2013年春頃に出ると書かれていたのだが、その記事はいまは消されてしまったみたいだ。でも、確実に単行本にまとまると思いますよ。版元はおそらくイーストプレス(『竜の学校は山の上』と同じ)でしょう。
以下のリストは、GoogleリーダーにキャッシュされたマトグロッソのRSSやマトグロッソの公式 twitterから拾い出して作った。一行あらすじみたいなコメントも @Matogrosso_ の人が書いていたもので、ただし #1 と #22 だけはその話の一ページめの一コマからセリフを抜き出した。
- #1「すれ違わない」2011/08/11
- 「あたしのバカ ちょっとやさしくされたくらいで勘違いして」
- #2「湖底の春」(前)2011/08/25
- #3「湖底の春』(後)2011/09/01
- 春を求めて雪深い森を行くひとりの男―
- #4「TARABAGANI」2011/09/15
- 食卓に、カニが上れば思いを馳せる――!?
- #5「恋人カタログ」(前)2011/09/29
- #6「恋人カタログ」(後)2011/10/13
- これからの人生の中で出会う恋人候補を、 いま、すべて知ることができるとしたら―…?
- #7「恋」2011/10/27
- 気づけば彼を目で追っている、彼の姿が見えなければ不安になるのに近くにいると脈拍があがる。この感情は……
- #8「かわいそうな動物園」(前)2011/11/10
- #9「かわいそうな動物園」(後)2011/11/17
- 檻の中の動物たちに、浮かぬ顔の飼育員たち…
- #10「パラドックス殺人事件」2011/12/01
- ひとりの男の犯行と、それを巡る人々の 論争の行方は如何に……!?
- #11「未来面接」2011/12/15
- 子供と大人は向き合う、 ただひとつの目的のために―…。
- #12「龍の逆鱗」2012/01/19
- 龍と共存する里山で、青年は何に触れるのか―…
- #13「遺恨を残す」(前)2012/02/02
- #14「遺恨を残す」(後)2012/02/16
- とある惑星に向かうふたりの人間、 この訪問を終えた後、一体何が残るだろう……
- #15「代理裁判」2012/03/01
- 有罪か無罪か、それを決めるのは いつだって人間なのです……
- #16「ノベルダイブ」2012/03/15
- 小説のページをめくれば、違う世界に行ける。 そう、現実がどんな状況でも……
- #17「記号を食べる」2012/03/29
- 焼いても煮てもそのままでも、 美味しくいただける食材です。
- #18「旅行に行きたい」2012/04/12
- もうすぐゴールデンウィーク。どこでもいいから旅行に行きたーい!! という方は必読です。
- #19「ユイカ、ユイユイカ!」2012/04/26
- 辛くても疎まれても、私は働く。すべてはこの国を守るため……
- #20「ピグマリオンに片思い」2012/05/10
- ――気持ちはいつも一方通行、そんな恋しかできないのなら?
- #21「すごいお金持ち」2012/05/24
- 向こうの島に見えるあのお城には…“すごいお金持ち”が住んでいます。
- #22「語り草」2012/06/07
- 「こないだ貰った花を水挿ししてたらこんなに育った」
- #23「春陽」2012/06/28
- 生後4ヶ月の「にんげん」の里親になった男性。最初は鳴き止まなかった女の子も次第に…
- #24「秋月」2012/07/12
- 機械仕掛けの家で何ひとつ不自由なく暮らす女性。「愛って何?」突如差し出されたこの問いに彼女は…
- #25「かわいくなりたい」2012/07/26
- 今日はあのひとデート…! 「かわいくなあれ」女の子は誰だって、鏡の前では魔法使い!
- #26「ショートショートの主人公」2012/08/16
- 人間誰しも主人公。けれど強烈な個性の両親のもとに生まれた末っ子の私は、いまだなんの主人公として生まれたのかわからぬまま…
- #27「パーフェクト・コミュニケーション」2012/09/06
- 行為自体はすごくシンプル、なのにすごく難しいのが「会話」というもの。ゲームセンターで働く青年も、会話に悩むひとり…
- #28「遠き理想郷」(前)2012/09/20
- #29「遠き理想郷」(後)2012/10/04
- ここはとある中学校。来月の交流会の出しものは紙芝居。そのテーマを巡って、何やらディスカッションが行われていますが…
- #30「すごい飯」2012/10/18
- すげー飯おごってもらった! と興奮気味に語る友人。「まず 石の上に乗ったゴムみたいな物にくるまれた何かに…」すごい形容詞が次々と飛び出し…
- #31「スペースお尺度」2012/11/01
- 広大な宇宙の尺度で考えたら、俺の悩みってなんて小さい…! 人生の色々に行き詰り、ふらっと入った科学館で太陽系模型を衝動買いした主人公は…
- #32「生き残るため」2012/11/15
- 進化を繰り返し、長く歴史を生き延びてきたとある生物。何度も滅亡の危機を乗り越えてきた彼らでしたが…
- #33「こんな山奥に」2012/11/29
- 山あいの辺鄙な所に、いつの間にかできていた食堂。ミックスカツ定食はきつね色でおいしそう。しかし他のお客さんたちの会話がどうにも気になり…
- #34「夢のある話(前)」2012/12/13
- #35「夢のある話(後)」2012/12/20
- 12月になると俄かに慌ただしくなる社内。そう…ここはサンタクロース派遣業の最大手企業の日本関西支社なのです!
- #36「未来人」2012/12/27
- 生きている場所は同じでも、生きている時間が違う。そして起こり得る、ディスコミュニケーション。
追記(2013/02/21)
- 作者: 九井諒子
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2013/03/16
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