きんどるでえーごのほん

10月末に日本版 kindle のサービスが開始されて以来、Androidkindle アプリで kindle 本を楽しんでいる。日本語の小説は三冊くらい買って読んだが、それよりも英語の本をよくダウンロードしている。そして、よくダウンロードしているのだが、読み通した本はまだない。わはは。
英語の本はその日本語訳よりずっと安いし、 kindle 本になると紙のバージョンよりさらに安くなっている場合が多いので、つい購買意欲をかき立てられてしまうのだったが、もともと大して英語が読めるわけではないのに英語の本を買っても読めるようになるわけではない。
kindle でどんな本を買っているかというと、以下のような本だ。こうしてリストアップすることで、自分の読書の意欲が高まってくれることを狙っている。
そしていま気づいたが、はてダの編集画面の商品検索から kindle 本は検索できないんですね。もうだめだなはてダ。はてブロだと検索できるのかな。

永井均訳『コウモリであるとはどのようなことか』で有名なネーゲル生の哲学入門書。日本語訳『哲学ってどんなこと?―とっても短い哲学入門』は読み通しました。日本語版はちょっと訳が固いので、原語だとどんな書き方なのか気になってダウンロードしてみただけなので英語で読み通す気はもともとあまりなかったりする。
『コウモリ』の原著『Mortal Questions (Canto Classics)』を読もうかと思っているんだけど、この kindle 本はフォントが変というか、すごく読み辛いので困っている。
All You Need Is Kill (English Edition)

All You Need Is Kill (English Edition)

ダグ・リーマン監督による映画版の製作も順調らしい『All You Need Is Kill (スーパーダッシュ文庫)』の英訳版。原著を読み終えたのがちょうど日本 kindle ローンチ前後で、試しに検索してみたらやたらと安かったので思わずダウンロードしてしまった。映画公開までには読み通したいです。
The Game (English Edition)

The Game (English Edition)

ピックアップ・アーティスト(PUA)、つまりはナンパ師の本。バーやクラブで女性をひっかけるノウハウを説明した本ではあるんだけど、それと同時に、モテない主人公がいろいろなPUAと出会い、教えを授けられて成長していくというビルドゥングスロマンみたいな本でもあるし、アメリカのPUAたちの共同体(seduction community)をフィールドワークしたノンフィクションという感じの本でもある。と思う。まだ読み通してないからわかんない。
日本語訳はあるので、もうそっちを買って読んでしまうかもしれない。
Learned Optimism: How to Change Your Mind and Your Life (English Edition)

Learned Optimism: How to Change Your Mind and Your Life (English Edition)

ポジティブ心理学の父であるセリグマン先生の主著。日本語訳は『オプティミストはなぜ成功するか (講談社文庫)』で、邦題は若干ミスリーディングというか怪しさ満点なんですが、というか「ポジティブ心理学」という学問の名前で引かれている気もしますが、しかしこれは名著です。
日本語訳は読み終えた。というか、最初は原著の kindle 本を読みはじめたのだが、第三章に楽観度を測定するテストがあって、英語で読んでいるとこのテストにうまく答えられないので日本語訳を買った。楽観度テストというのは、一つの文によってある状況が提示され、自分がその状況の原因を説明するとして適切だと感じる文を二つの選択肢から選ぶ、というものなんだけど、もうぜんぜんわかんないんだよね。たとえば、

(状況)
You fall down a great deal while skiing.
(選択肢)

  1. Skiing is difficult.
  2. The trails were icy.

という設問がある。状況はわかる("a great deal" という言い方を知らなかったが意味は伝わる)としよう、選択肢の一つめもいいでしょう、二つめの選択肢がわからないわけですよ。 trails って跡? が icy ? icy って冷たいってこと? と考え始めるともうだめです。icy は(氷のように冷たいって意味もありますが)氷で覆われてるってことで、だから滑りやすいという含意があり、trail は英英辞書には " (also ski trail )a downhill ski run or cross-country ski route." って載っていて、 英和辞書でも「道」の意味は載っているんだから少し考えれば納得がいくんですが、一見してぴんと来ない文なので、しかも他に理解する手がかりとなる文はないので、完全に脳がスタックしちゃう。
日本語訳だとこの設問は次のようになっている。

スキーで何度も転ぶ。

  1. スキーは難しい。
  2. スロープが凍っていたからだ。

なんてわかりやすいんだ、と思いますね。
そして英語版と日本語版と両方の言葉で楽観度テストを受けてみて、採点したらたしかに点数が違ってしまっている。違ってしまってはいるんだけど、どちらの点数も、私がきわめて悲観的であることを示しているのでした。わはは。「ああ、自分はテストの問題を理解できてない、日本語で読み直してちゃんと理解しなければ……」と考えてしまうところがすでに悲観的な性格があらわれているよな。
ところで、『オプティミスト』は Amazon.jp や楽天市場では新品を扱っていないし、リアル書店でもあまり置いていないようなんだけど、増刷はしないんだろうか。私の手持ちの講談社文庫版の奥付を見ると、1994年に第1刷、2010年に第14刷で、つまり一年に一回は増刷がかかっている本なので、また刷っても売れないことはないと思うのだが。あ、今思いついたけど、改訂された原著をもとに新訳が出る予定があるのかもしれない(講談社文庫の日本語訳は1990年の初版を基にしていて、 kindle 本は2006年版)。
日本語版で読み終わってしまったものの、第6章から第11章の事例説明は kindle 本の方が新しいと思うので、 kindle 本も読み通したいと思っている。