• 空調の効いた、蛍光灯の光しかない部屋から外へ出たら、外はいかにも夏の夕暮れという匂い、湿度、明るさで、やたらとセンチメンタルになってしまった。そして、不意に、「二次元になりたい」という思いが浮かんできて、あまりに突然の思いつきだったので、自分に少し慌てて、混乱しながら歩いていた。
    • あの「二次元になりたい」というのは、どういうことだったんだろう。しかし、あの感触は歩く中ですぐに溶け出していって、もうわからない(でも、歩きながらしばらくはひどくボーッとしていた)。
  • ぼくだってこの短い人生で、何度か環境の変化というものを体験しているけれど、それらを思い返して気付くのは、ぼくは「新しい生活を始める」というより、以前の生活のリハビリテーション、もっというと解毒みたいな意識で環境の変化に対応しているみたいだ。
  • カレーをたくさん作るのはもちろん日を分けて食べるためで、三日間はカレーで過ごす見通しで作っていたというのに、なぜ私はごはんがある限りカレーをよそい続けるのだろうか。
    • カレーに限らず、最近ごはんがおいしくて仕方がなく、食べ過ぎる傾向にある。が、大概は必要かつ十分な量(と思われる量)しか作らないので、少し満たされない思いがあろうとそこで食事は終わる。しかしカレーはたくさんあってしまうのだ。
    • 今の炊飯器が三合までしか炊けないのが、不幸中の幸いと言える。