射手、オナシャス!

ロビン・フッド」を観た。歩幅の長い(ロングストライドな)男が伝説になる映画。

馬の映画、ということでも良い。合戦シーンで実際に走らせている馬の数はあんがい少なめなのかもしれないが、ロビンさんが乗ってる白馬が美しすぎるのでオッケーなのである。
足の映画と主張したい。ケイト・ブランシェットの。まずロビンさんが剣を届けにノッティンガムを訪れたとき、馬の世話をしていたレディ・マリアンがロビンを連れて城へあがるために汚れた足を洗うんだが、それを映すショットがロビンの主観ショットなわけだ。ので、当然そのまま上にあがって「どこ見てんのよ」と言わんばかりのマリアンの顔も映る。萌え。次に、すっかり仲良くなったロビンとマリアンが過去話をしながら領地を歩いていて、マリアンは knight を night と聞き間違えるというベタギャグをかまし、慌てながら馬に乗るんだけど、ロビンは笑ってそのつま先をあぶみに乗せてあげるわけだ。萌え。そして、悪い禿に率いられたブラック・フレンチ軍団がノッティンガムを襲い、悪い禿の部下の悪い禿に密室へ連れ込まれたマリアンは、諦めたように服の裾をまくり上げて太ももを晒し、ワル禿をひざまずかせたところで、その首根っこに小刀を突き立ててやるわけだ。燃え。
総じて言うと、満足な映画なのですが、他人への薦め方がけっこう難しい。シャーウッドの森のガキたちについてもう少し描いてくれていたら、森に引きこもって困窮した社会の穀を潰しながら自分たちを率いてくれるアニキを待ち構えているという草食系(たぶん鹿とか狩って喰ってるけど)男子たちの映画として、「その描き方は既得権益層たるジジイ共の願望だよ!」「しかし、ジジイがカッコつけられるのが歴史ある国ってことなんだ!」とかなんとかシャカイ派な記事のひとつも書ける作品になっていたのになー(嘘)。