ZtoA

  • 『魔界探偵 冥王星O ヴァイオリンのV』と『魔界探偵 冥王星O ホーマーのH』を読み終わった本に追加しました。
    • 「うつくしい光景だ。敵対する者が床にはいつくばっている景色というのは嫌いじゃない。その次に私がうつくしいとおもう光景は、子どもが母親の薬を手に入れるために変態から金を受け取って歯を一本ずつおられている光景だ」っていう【窓をつくる男】の台詞が下種すぎて、読みながらマジで吹き出してしまった。この前後の窓男の台詞も全部キザ下種くてカッコ面白い。それに比べると、『ホーマーのH』の彼は舌鋒控えめであったといえる。もっと、言葉のナイフが(【減らず口を叩く男】の)肺腑をえぐる悪口雑言雇用主でいて欲しかった。涙ぺろぺろして欲しかった。ぺろぺろ。
  • 覆面作家」って英語にすると"masked writer"?
    • 「俺たちは」「僕たちは」『八人で一人の小説家さ』
    • マスクドライターオーズ(masked writer "O"s)……。

ついき(8/29)

  • 『魔界探偵 冥王星O ジャンクションのJ』と『魔界探偵 冥王星O ウォーキングのW』を読み終わった本に追加していました(過去完了)。
    • 『ジャンクションのJ』は中の人の没ネタ集かと思うくらいのバラエティーの豊かさで、章ごとに文体を使い分ける手際も見事でありました。ラノベ板越前スレでは『ジャンクションのJ』の書き手複数説も見られましたが、私はひとりだと思います。誰かはわからないけど。
    • 『ウォーキングのW』は延々と文章が妙に感傷的なのが鼻につき(とりわけ「ぼく」側が)、いまひとつ入り込めなかったという感じなのですが、人間関係の仄めかしとミスリーディングとして機能していたと思います。
    • 『W』は【窓をつくる男】が【冥王星O】の仕掛けを思いつく話で、『J』の第四章では【窓をつくる男】が【越前魔太郎】と対峙するなど、【冥王星O】のフィクサー的立場であるという設定なわりにしょっちゅう出張ってくるでおなじみの【窓】の人ですが、読者としても【窓】の人が出てきた方が面白い。『ホーマーのH』が地味だとか繋ぎだとかシリーズの設定をこなしてるだけなどと評価されているとするならば、その原因は他の作品に比べて【窓】の人の出番が少なかったり印象が薄かったりするためだと言えるのではないでしょうか。【冥王星O】のためにコートをあつらえる【窓】の人の姿をOの想像だけではなく実際のこととして描写したりすると、読者の心をつかむことができたのではないでしょうか。しかし書いてないから読めないというのでは【読者】の名に値しない【毒者】にすぎません。『ジャンクションのJ』の第二章で高橋まゆに憑依した【冥王星O】は【窓をつくる男】なのではないかという読みがありますから、我々【誰】も見習って『ホーマーのH』における【窓】の人に関する読みを深めていくべきでしょう【謎】。さしあたり『H』P53で記述される【窓】の人と【O】の【距離感】が、読み込んでいくための【糸口】になるのではないかと考えています。
    • 奴がどこまで近寄ってくるかを、俺は内心で賭けていた。手の届く距離まで近づいてくることはあり得ない。そんな風に思っているからだ。【窓をつくる男】は残り四歩というところで立ち止まった。